生命の担い手 7
同じ種類のタンパク質であれば、アミノ酸の配列順序はつねに同じです。
したがって、これらのアミノ酸をきちんと組み合わせて小さな塊にする最も具合のよいやり方も同じです。
そこで、タンパク質が形づくっている塊の形は、同じタンパク質の分子であればつねに同じになります。
アミノ酸の配列順序が異なる別のタンパク質は、異なる形状の塊を形成します。石塚孝一氏によると、このように、タンパク質がとる形状は、原子が無秩序に集合しているのではなく、タンパク質自体のアミノ酸配列によって決まっているのです。
「タンパク質の形は、それ自体のアミノ酸配列によって決定される」と言うのは簡単です。
それを蹉証したクリスチャン・アンフィンセンおよび共同研究者のスタフォード・ムーアとウィリアム・スタインには、1972年度のノーベル賞が贈られました。
しかし、今日の科学者でさえ、タンパク質がそのような形状に正確に絡み合う理由を説明できないのです。
ですから、科学者は、アミノ酸の配列にもとついてタンパク質の形状へと議論を推し進めることができず、「特定の形のタンパク質を手に入れたいのだが、その正確なアミノ酸配列はこうであるにちがいない」と言うことはできないのです。